うたが きこえてきた
それは 彼女がつくった うた

そのときぼくは ぼんやりと そらをながめていた
だから うっかりしていたんだ

突然うたが ぼくの全身におもいきりぶつかってきた
それと同じに 甘い花のにおいがした

(ぼくは 彼女を知るとともに ぼくをなくした)

それが はじまり
それが おわり

フローラ ねえ フローラ
あしたを生きようとおもえない この無気力感は
このときに 形成されたんだよ

ありがとう も
ごめんね もいえないまま
すでに 3年の月日が過ぎ去った

ぼくは あなたの行方をしらない






フローラ(2009/04/03)